インティ・クリエイツ制作、迸れ、蒼き雷霆!シリーズの最新作が登場。スピンオフの鋼鉄のXを挟みつつ、6年ぶりの新作。Steam版が冬頃に予定されているようだが、ファンなのでSwitchでも買っといた。ロックマンゼロの頃から追いかけてきています。
以下、ストーリーのネタバレあり。
プレイ時間:3時間半
おそらく真EDまでプレイ。ステージ構成は概ねいつも通りのフォーマット。2人分ストーリーやる必要があった爪より短いかな?収集要素や高難易度はほぼ手つかずなので、もっと遊べる。
評価:非常に良い
アクション要素は素晴らしい。
ストーリーはちょっと釈然としないというか、基本的にはいいんだけど前作までの繋がりを完全放棄しているところや、肝心な締めが弱すぎると感じた。
ストーリー:ガンヴォルトは第七波動(セブンス)をも超えたネクストフェーズに覚醒してしまう。封印の力、“鎖環”の第七波動を持つきりんがガンヴォルトの力を封印し、共に事態の解決に乗り出す。
前作のガンヴォルト爪から続くシリーズ最新作。
◇アクション面は良好
流石は2Dアクション職人集団のインティ・クリエイツといったところ。
前作の鋼鉄のX2ではX1と比較して微妙にコレジャナイ感があったが、今作は完全新キャラのきりんがメイン。きりんは刀をメインに戦うキャラで使用感はかなりゼロに近い。3段攻撃からの上斬り、落下斬りという、いかにもゼロという感じの動きも可能。
◆雷霆連鎖気持ち良すぎだろ!
旧作ではロックオンをした相手に電撃やら弾を投げつけていたが、今作では瞬間移動して斬撃を繰り出す“雷霆連鎖” が使える。スピード感が凄い。気持ち良すぎだろ!
延々と地に足をつけずに連鎖させていくことも可能。ちょっとこのブログにアップできる容量が少ないので長いのは載せられないが・・・
◆GVは強い
きりんの操作中に鎖環ゲージを貯め、GVに交代することができる。
千本の聖剣に封印された暴龍の化身、ネクストフェーズに至った、というだけあって、圧倒的に強い。ジャンプ無限、事実上無敵、火力も凄い。ボス戦だろうが複雑な地形だろうが交代すれば難なく突破可能。ただしクードスは稼ぎにくい仕様となっている。まあ、多少はね。
◆多様なミラージュパルス
過去作のスキル枠、EXウェポン枠にはミラージュパルスとして本作・過去作に登場したボスキャラ達の攻撃を使用可能。収集・強化要素にもなっている。ステージをクリアすることでランダムで入手可能。どう見てもガチャ演出。
◆ボス戦は全体的に高難易度か
“雷霆連鎖” によるワープ回避を前提とした攻撃が多く、過去作と比較して敵の攻撃を避けるのが難しいと感じた。過去作ではロックオンすれば安全に遠距離から攻撃を叩き込めたが、今作は基本的に斬る必要があるので被弾率は高くなりがち。護符ぽちぽちは連打しないといけないのが・・・
全体的にきりんちゃんの火力自体はかなり控えめ。
とはいえ、旧作通りの “電磁結界” の無敵は健在で、更にミラージュパルスを用いたヒールも可能、そしてGVが滅茶苦茶に強いのでボスに勝つだけならばアクション苦手な人でも全く問題なく可能。
◆クリア後の高難易度モードもあり
Hard、Very Hardあり。いきなり強さが全て初期状態、かつ残機性とかいうまったく刻んでいない設定だったX2と違って、段階を刻んでいて安心した。
何ステージかやった感じ、Hardは普通にクリア可能だった。Very Hardはミラージュパルスの縛りがあって難しそう。高難易度でしか手に入らないミラージュパルスがあるっぽいので収集要素埋めるならば。
◇ストーリーには疑問が残る
物凄い品質の高いストーリーを求めているわけではないのだが、全体的にかなり疑問が残る。“ライトノベル2Dアクション” を謳っているシリーズなので、もう少し物語面でもきっちり締めて欲しい。
◆そもそも本当に正当続編?
前作の爪の時系列から数十年は経過した世界であることが最序盤からいきなり明かされる。ガンヴォルトお爺ちゃん。一応前作爪で伏線っぽい何かを最後に仕込んでおいたはずなのだが・・・
どちらかというと “白き鋼鉄のX” と同様の外伝っぽい作りになっている。前2作において描かれた能力者と無能力者の確執という点にも全く触れられていない。
◆モルフォが空気
ミラージュパルスから再現した存在であり、その割には色々ストーリー中に喋ったりしているから何か隠された秘密があるのかと思ったけど、そんなことはなかったぜ!
とりあえずGVといえばモルフォっしょ、みたいな感じで出てきた様にしか思えねえ。
◆もう1人のディーヴァも空気
敵側サイドの歌姫として出てくるこの子なんですが、ほぼ物語で触れられずにただいるだけ。敵の親玉のZEDΩ様が “太陽” の能力なので、それに合わせてインドっぽいのは良いと思うんですがね。
◆真ENDもあっさり
真ENDはガンヴォルトがメビウスと共に空へ・・・BEYOND THE TIMEって感じで、描写が少なすぎてちょっと味気なさすぎる。一応行間を読めなくはないのだけど、そもそも文章が少なすぎて読む行間があまりない。
きりんちゃんの気持ち、プレイヤーの心境そのものだよ。次はきりんちゃんチームでGVを探す作品とかになるんですかね。
むしろノーマルENDの方が綺麗に終わってるような感じがする。いつも酷い目にしかあっていないGVらしいビターEND。
◆治龍局のチーム感は良い
今作、“封印” の能力を持つきりんちゃんのおかげか、ボスを倒しても封印するだけで死人が出ない。というわけで序盤で倒した敵は仲間になってくれるのだが、実際にステージ上でも助けてくれるし、きりんちゃんチーム一同のワイワイ感は今までのシリーズには無く、かなり良いと感じた。
◆シナリオ全体に対する感想
もう少し無難な感じで締めてくれる方が良いかな。爪のビターENDもそうだったけど、なんか微妙に変化球みたいなストーリーじゃなくて、多少ご都合主義でも一つの作品として締めは気持ちよくした方が大多数のプレイヤーのウケは良いんじゃないかな、という感想っす。僕はビターENDとか、なんなら全滅の鬱END作品みたいなのも結構好きだけど。多分ガンヴォルトをプレイする人達ってそういうのあまり求めてないよね。
厨房キャラのGVが厨房みたいな発言する敵キャラを千切っては投げ、最後に苦戦するもののモルフォの歌で覚醒して倒してうおおおおエモい!といった安直な展開、それが求められているのではないだろうか。
今後もそれなりに安定したスパンで続編が出てくるなら引きが気になる結末でもいいと思うんだけど、爪から6年かかってるんだから爪で出てきた話をほとんど全て置き去りにした外伝っぽい話にするのはちょっと違うんじゃないかな、って感じはする。その癖デイトナやらパンテーラみたいな過去キャラ微妙に出して過去の話匂わせてるしな。
そもそもこのシリーズがこれ以降続くのかわからんのだけど、もしこれでガンヴォルトの出番が終わるのならロックマンゼロ4みたいにエモさが欲しかったかな。今作は全体的にちょっとエモさが足りなかった。
◇good
・高品質な2Dアクション
・“雷霆連鎖” が面白い
◇bad
・シナリオには気になる点がやや多い
◇総評
なんかストーリー・設定を気にし始めると細かい不満点が結構出てくる今作だが、アクション面では“雷霆連鎖” が非常に気持ちよく、刀をメインに戦うきりんちゃんは今までのシリーズ中でもベストだと思っている。
自分はどちらかというとアクション重視なので全然高評価。ただストーリー重視の人からは評価が下がるのではないだろうか。
あと、きりんちゃんはかなり可愛い。思ったより感情豊かな感じだった。
ミラージュパルスの収集とか出来ていないけど、がっつり触るのはSteamで出てからにしようかなあ。Switchで今使っているホリコントローラーが個人的に結構操作性悪くて、細かい操作を要求するアクションゲームを長時間やるのがしんどい。
次回作出るならば、爪のラストのシャオ君あたりの何かしらの補足は欲しいところ。
あと、今作何かが足りないなと思ったのだけど、アキュラ君のヘイトスピーチがないな。
まあ、15年間未だに回収されていない伏線もあるし、気長に待ちますよ。
コメント