最近1クールにアニメ1、2本見るかどうかなんだけど、今のところ2020年代のアニメで一番面白かった。
評価は神アニメと・・・させていただきます。視聴推奨です。
一文で説明すると、5人のうち3人が中卒のなんかガチ感あるバンドアニメ。
以下、雑多な感想
最初は良き先輩として振る舞っていた桃香さんが徐々に対等な目線のバンド仲間になって。
最後はカタルシス溢れる終わり方ではなかったのだけど、“トゲナシトゲアリ”が始まるまでの前日譚だったと考えるとすっきりしたなと。
結局、仁菜ちゃんも桃香さんも1話以前の状況の再現がされていて。
仁菜ちゃんは桃香さんのおかげで最初から最強キャラだけど、自分の信念を曲げないことと他人(ヒナ)を認めることは共存する、ということを知って。桃香さんは路線変更を強いられて音楽を諦めようとしたけど、今回はメンバー全員が一緒にやめてくれた。これは桃香さんにとって救済ですよ。
“自分たちは間違っていない”と、これからも叫び続けてくれるんだなと。
“運命の華” は完全に桃香さんから仁菜ちゃんに向けてのラブレターだろ!
これまでのトゲトゲの曲って全体としては暗めな感じだったのに一転すごく明るい曲調だし、バックボーンを知っているメンバーからしたらすごく良い曲なのはわかるけど、いきなりこんな方向転換されたら数字跳ねないだろ、というところが妙にリアルだぜ。
その一つ前に出した “空白カタルシス” がバチバチの曲だったから尚更ね。
ダイダスのテント握りつぶしながら “濁りきった透明 粉々になれば綺麗” だもん。
凄く詩的だけど、ダイダス死ねや!って言ってるのと同じだろ。やってることがHIPHOP。
こんなリリックを家族と和解して晴れやかな気分であろう帰りの新幹線内で書けてしまう、仁菜ちゃんの攻撃性に脱帽するしかないね。
新曲が “運命の華”じゃなくて “ダイダス公開処刑” みたいな曲だったら大盛りあがりだったんじゃないか。
あとはルパさんのエピソードがあれば作品として完璧だったんだけど尺が無かったのか、そこだけが惜しいな。
個人的には父との和解は別になくても良かった気もするが・・・
多分比較対象として挙げられそうなのは、同じく陰キャが主人公のバンドアニメで“ぼっち・ざ・ろっく!”か。あれはほぼギャグと割り切っていた(ギャグではあるけどぼっちちゃんは完全に異常者なのでロックスター感はある)けど、ガルクラは話的にはかなり真面目にやっているので方向性は全然違ったな。
結束バンドの曲は多分今30代前後くらい、ちょうど俺くらいの世代にはかなり馴染みやすい曲でバリエーションも色々だったけど、トゲトゲの曲はボカロ的に言葉詰め詰め早口気味の歌唱、全体的にそれぞれの楽器の主張も凄いから、映像も合わせて初見だと全然ついていけない感じがあった。こういうのが今風なのかな?情報量が多いから咀嚼するのに時間がかかる。
OPみたいにデカい箱満員にするまでの二期か劇場版、求む!
割と真面目に円盤買おうかどうか悩んでいます。
しかしトゲトゲがリアルバンドである以上、リアルで武道館埋めたりしないと、ここからサクセスストーリーを描くのであれば映像化の話を進めにくそう。
良い作品を見させていただきました。
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