Thomas Moon Kang製作、“One Step From Eden”をクリア。
本作はGBAの名作 “ロックマン エグゼ” と、滅茶苦茶フォロワー作品が作られているローグライク “Slay the Spire” という2つの作品の要素を悪魔合体させたアクション系ローグライクゲーム。
元々“ロックマン エグゼ” シリーズのリアルタイムプレイ組のファンだったので、発売以前から情報を聞いておりマークしていた。かなり以前に購入していたのだが、積みゲーになってしまっていたのでプレイ。
プレイ時間:23時間
全てのキャラでクリア、ヘルモード以外の全てのアンロック要素を解禁するまでプレイ。
難易度が高く、初めてクリアするまでに5時間、全てのEDを見るのに11時間ほど要した。
クリアまでの1プレイは30分くらい。理論上は1プレイで無限にループ可能。
評価:非常に良い
名作2つが悪魔合体した結果、全く新しいゲームになった。
スピーディーで非常に面白い。
ストーリー:エデンへ行こう
はっきり言って、ストーリー性は無。
■パッと見はエグゼっぽいが・・・
4x4x2のマス内で戦うアクションゲーム。戦闘にはピックしたカード、エグゼ風に言えばバトルチップを使う。どこからどう見てもロックマンエグゼだ。しかしやって見ると全然違う。
まず基本ゲームスピードが相当に早い。
エグゼではチップを選択するカスタムの時間でブレイク出来たし、暗転系チップを使えば画面を確認する間が取れたが、本作にそんなものはない。ピックしたチップはデッキを使いきるまでランダムで流れてきて、使い切れば自動で再シャッフル。今自分が何のチップを使えるのか、その確認すら最初は難しい。
エグゼでは超メジャー戦法であったエリアスチールのような自軍の活動可能領域を広げ、敵は狭くするような戦法は存在しないこともあり、動き回る敵に対して狙った攻撃を当てるのがかなり難しい。
今考えるとエグゼはデッキ構成やカスタマイズを前提の戦略ゲームにアクション要素があった、という感じのゲームだった。
本作はその真逆で、根底はあくまでアクション。そこにランダム要素のビルドで戦略を交えつつ戦うゲーム、という風に感じられた。
■難易度はかなり高いが慣れる
とにかくゲームスピードが早く、敵の火力もそれなりに高いので簡単に死ねる。
しかしプレイを繰り返していく内に慣れてくるというか、初見では全く対応出来なかった敵の行動パターンというものが掴めてきて気付けば戦えるようになっている。
この難易度デザインは良くできていると感じた。
また、エンジェルモードという機能をオンにすれば難易度を下げることは可能。
■導入は不親切
ゲーム内でカードの用語の説明などは見れるが、基本的に解説は何もない。ミニボス戦ではアーティファクト、ハザードでは強化チップ、といった進行中のルートにどのような報酬が期待出来るか、など一切説明されない。
■キャラは皆個性的
9キャラx2パターン存在しており、違いは通常攻撃と初期装備のアーティファクト、デッキとHPだけなのだが、それぞれの戦闘スタイルが皆癖があって面白い。
■チップやアーティファクトは多様性があるが
かなりの数のチップやアーティファクトが存在する。組み合わせを考えたりするのは楽しい。
しかしプレイを進めていると、ある程度どういう構成が強いのか理解ってきて、一部の尖ったキャラ以外は似たようなデッキ構成になりがちな感じはあった。まあ大体のローグライクゲーはそうなってしまうのだが。
また本作ではある程度はランダム性を制御可能なのだが、最終的には結局ランダムなので狙った構成にするのは難しい。
■音楽・操作性・グラフィックなど
音楽:素晴らしい、所々エグゼっぽさも感じられる。
操作性:良い。プレイにおいて特に不満なし
グラフィック:非常に良い、スキンも色々ある。
UI:高速戦闘しながら左下でチップ確認するのは最初は結構難しい
◇good
・個性的なキャラ・プレイスタイル
・唯一無二なゲーム性
・音楽が非常に良い
◇bad
・ストーリー性は無
・ゲーム内説明がほぼ無
■総評
2つの作品の要素を合体させた結果、唯一無二なゲームとなっており非常に楽しめた。
アクションが苦手な人以外にはオススメできる。定価でも価値あると思う。
まだヘルモードが残っているので続けてプレイ予定。
今作は対戦はおまけ程度にローカル対戦がついている。ネット対戦要素にフォーカスした新作の “Duelists of Eden” が開発中のようだが、これだけ高速戦闘となると少しでもラグあると大変なことになりそうだ。
ちなみに僕のお気に入りキャラはセリシー。ドット絵のマフラーがかっこいい。多分セリシーが一番人気だろうなこのゲーム。
強さでいえばシソ(ショケイ)・セリシー・テラ(パイロ)・ショップキーパーがコンセプトが分かりやすくて強いと感じた。
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